弊社は、買取再販住宅の清掃依頼も多く、これまでにもう数えきれないほどの中古住宅を磨いてきました。

ご依頼主は、不動産会社様やリフォーム会社様などまちまちで、元々そこに住まれていた方にお会いすることはほぼないですが、
不思議なもので、汚れは暮らしを語り、「気配」となってその家に充満しています。

よそ様のお宅を訪ねた際、玄関扉を開けた瞬間、その家特有の匂いがして、並んだ靴などの状況から中の様子が垣間見える・・・少しだけあの感じに似ているかもしれません。

どんなにきれいにリフォームがしてあっても、工事の手が入っていない既存箇所の汚れは嘘をつきません。
そこでの生活、住人像をとても雄弁に語っています。

だからこそ私は、再販物件のクリーニングは、リフォームに肩を並べるほど重要な技術だと考えています。

清掃はなんの武器も持ちません。
上から貼ることも、塗ることも出来ません。

だから誰にでも出来るなどと誤解されますが、何年、何十年と使い古した箇所を、新しくリフォームされた箇所と同等、もしくは馴染むレベルに復元するということは、決して容易なことではありません。

長年放置された汚れは、素材を蝕み傷めるので、もちろん清掃ではどうにもならない変色や褪色、劣化はあります。

それでも、新しくその家を必要とする誰かが、その家にときめき、一生涯の買い物として選びたくなるレベルに引き上げるには、それまで毎日毎日その家に刻まれ続けた「暮らしの気配」を、一つ一つ細部まで丁寧に清め、磨き上げるしかありません。

目に見えないことを語ると怪しくなりますが、人間は、やはりその場が持つ「気」に決して少なくない影響を受けているのだと、こうした案件を手がける度に痛感します。

「気配」「元気」「病気」「気分」「気持ち」「雰囲気」・・・
と、「気」が付く言葉が多いのは、

人間は、そうした姿形のないものでも、なんとなく肌で感じる感性を誰もが持ち合わせているからではないでしょうか。

売りに出される家のもちろんすべてではありませんが、
中には、入った瞬間なにかとても嫌な感じがする家も実際にあります。
事故物件とかそういうことではありません。
ただ、空気が重く、雰囲気が悪い。

そうした家には、あくまで私統計ですが、共通していることがあります。

「空気が循環していない」

キッチンのレンジフードは油で詰まり、浴室やトイレをはじめ家中の換気扇が汚れで機能していない。
窓もめったに開けないのか、サッシをはじめ至る所にカビが生え、埃が大きく溜まっている。

私たちの復元型ハウスクリーニングは、すべての窓を外し洗うことから始まります。
広さや程度にもよりますが、とても一日で完了するような作業ではありません。
そうして、二日、三日とかけて磨いていくうちに少しずつ少しずつ、その家の気配がリセットされていきます。

それでも正直に言えば、私もうちのスタッフもそうした繊細な作業を得意とする鋭敏なセンサーの持ち主のため、
清掃作業の大変さよりも、その家の気配にやられ、気を病み、気が狂いそうになることさえあります。

「清掃」と一口に言っても、とても幅広い業務にあたる私たちですが、精神的な意味では一番過酷かもしれません。
にもかかわらず、残念ながらその真の価値を正当に評価されることが非常に少ない業務でもあります。

今後、中古住宅の買取再販市場は、さらに拡大すると言われています。
ハウスクリーニングのレベルや程度は本当に様々ですし、ここに書いたことは、あくまで私個人の見解ですが、
少なくとも私たちリファインクリーンは、空気の澱んだ住宅が、再びいい気の巡る「運気のいい家」に生まれ変わるように心を込めて磨いています。

清掃には、その力があると信じています。

株式会社奈緒企画 リファインクリーン

※物件の特定を避けるため局所的な画像のみ掲載しています

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